雑記

雑記

無題

人の内面的成長に関わる問題は、云うほうも云われるほうも愉快ではない。人の欠点をあげつらうのが好きなやつもいるが、それは話がぜんぜん別である。このことを理解したあとの世界は、もはや宗教的な理想から一種の無味無臭を目指そうとする世界と同じではな...
雑記

無題

8月が終わってしまった。祖母が95になった。もう10年以上もぼけているのでもはや体が生きているだけのようになっているのだが、それでも生きているのはたぶんわたしのためであるような気がする。わたしがもう大丈夫というところへ行くまで、祖母は死なな...
雑記

存在

実家は明治期に仏教から神道へ変わったので、家に神殿があって、薄暗い部屋に真っ黒な木板を組んだ祭壇があった。部屋の四隅は暗かった。祭壇の奥も暗かった。四隅の暗がりにはなにかが住んでおり、祭壇の暗がりの奥にはなにか絶対的な、ほかのあらゆるもとは...