子宮の手術

 わたしはついに子宮を摘出することになったらしい。その手術の日がこの夢の舞台なのだが、しかし主人公はわたしではなく、わたしの手術を執刀する女性医師なのである。この医師はわたしが信頼している人で、わたしから手術を担当してほしいと頼みこまれて、迷いながらもそれを引き受けることにする。
 医師は準備をはじめる。手術の日には教会の人たちが大勢やってきて、わたしがこんなふうに苦しんでいるのは不当だと叫びながら、両手を天に向かって突きあげながら祈りを捧げる。わたしの知り合いもわたしのことを心配して次々にやってきて、病院の中はなにやらお祭り騒ぎの様相を呈してくる。

 医師がいよいよ手術着を着てわたしを眠らせ、メスを手に取ると、どうやらこの一連の出来事はアニメ映画かなにかになっていたらしくて、いやに陽気な主題歌とともに、色彩豊かなオープニングが始まる。ブラウンの明るい髪をした少年とも少女ともつかない人物が跳ねまわり、走りまわるにぎやかなオープニングである。

 わたしは長年婦人科の病気を抱えていて、この夢を見に行った日の午後、とうとう手術を勧められて、子どもを産む気もないのだったら全部とったらよいと言われたのである。この夢のなかで教会の人たちがなにやら悲壮感漂う、そしてそれゆえになんとなく見ようによっては滑稽にも映る祈りを捧げていることの意味は、さらにしばらくあとになってから判明する。
 この夢は間違いなくいろいろと茶化しているのであるが、この当時は自分が茶化されていることにあんまり気づいていなかった。