先日ふいに遭遇したわたしの内なる女神であるが、彼女のイメージをはっきりとらえて描いている作品があった。John William Godwardなるイギリス人画家の「神殿の門にて(バッカスの女司祭)」という作品であるが、この女性はわたしの女神にそっくりだ。この画家の女性の表現には、なにか惹かれるものがある。
バッカスといえば、この絵もすごい。ヘンドリック・ホルチウスというマニエリスム期の版画家の、「Without Ceres and Bacchus, Venus Would Freeze」という作品。
構図的になんとなく聖家族のような印象を受けるが、聖性に満ちあふれたマリアを中心とした聖家族とは、なんと異なった家族だろうと思う。バッカスとアメノウズメはどこかで一直線につながっている感があり、バッカスの女司祭と女信者たちの熱狂がないなら、愛の女神は寒々と凍りついてしまうかもしれない。マゾッホの『毛皮を着たヴィーナス』でも、たしか女性は小説の冒頭でしきりと寒がっていたように思う。

