読書記

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マルクス・アウレリウス

マルクス・アウレリウス帝が急に本棚から話しかけてきたので、自省録を引っ張り出してきて読んだ。で、彼がなにを言っているのかよくわかって、とても驚いた。 マルクス・アウレリウス帝はなんとなく好きな感触のする皇帝だが、彼が自然に従えとか、内なるダ...
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倒木

家の近所に集落の神社があって、観音様を奉ってある。わたしはときどきそこへ行って、何をするでもなくお堂の周りをぶらぶらするのだが、そのお堂の裏手にある古い木が枯れて倒れ、農道をふさいでしまったので、今日役場から作業員が来て、道に倒れた木を細切...
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乙女のあこがれ

ここ数日、『トリスタンとイズー』の物語を読んでいた。騎士トリスタンとアイルランドのイズー姫が、間違って強烈な愛の媚薬を飲み交わしてしまい、そのせいで様々な悲劇に見舞われながら、死ぬまで互いに恋い焦がれている物語で、これを西洋中世の人々がどう...
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ニーチェ

急にニーチェのことがわかるようになり、ニーチェを読みはじめた。カリール・ジブラーンがこの人のことを絶賛している意味がようやくわかった気がする。どうしてこの男はこんなに芸術家とは何かということがわかるのだろう。『悲劇の誕生』の中でニーチェは、...
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服の問題

本棚からユングの本が呼ぶので開いてみたら、ユングがインドに行ったときの紀行文のようなものが載っていて、インドの女性服はほんとうに女性の服であるとほめちぎり、西洋の女性服がまったく醜いことを嘆いたあとに、こう書いてあった。 インドでは、女性は...
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逆向きに

昨日、別の本を読もうとして、河合隼雄の『影の現象学』が本棚にあるのが目に入った。それを読む気はなかったのだけれども、こんな本を買っていた記憶がないなと思いながら読みはじめたら面白い。河合隼雄をはじめユング関連の本は、なんとなく読むタイミング...
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好事家の自由、ハーフィズ

この一週間ほど、なにかに憑かれたようにゾロアスター教と古代イランについての本を読みあさっていた。そこから転じて、しまいにイスラム教の神秘主義、スーフィズムへと向かってゆき、井筒俊彦の著作を読みこなしている自分がいることに気がついた。 井筒俊...
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玄奘と観世音菩薩

なにげなく般若心経を読みはじめたが、なんと般若心経の主人公は観音様なのである。解説を中村元博士が書いているのだが、般若とは人間が真実の生命に目ざめたときに現れる根源的な叡智のことである、と博士は書いている。 この一文に感激しながら読み進めて...
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鈴木大拙の『禅』をふと読みはじめたのだが、昨日の今日で非常によくわかることが書いてある。 問いを解くとは、それと一つになることである。この一つになることが、そのもっとも深い意味において行われるとき、問う者が問題を解こうと努めなくとも、解決は...
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聖娼

国際女性デーだそうだが、なんの因果か『聖娼』という本を読みはじめたのである。 ここ最近、なぜかアマテラスのことが頭に浮かび、そのたびになぜかアメノウズメのことも頭に浮かび、古事記を読んだり河合隼雄による古事記の解釈書を読んだりしていたのであ...