日記

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数の力

わたしは世の中と少しも足並みがそろわない人間だが、自分のやり方を変える気もないし、それでなにか問題が起きたときには、あくまで自己というものを盾に戦い抜く気がある。そういうものがなにもない、ただふらふらと人の顔色をうかがいながら行動し、その責...
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神の目を

自己を醜いものと思っている人のなかには、美が自分に加える仕打ちによって身を滅ぼす人がある。しかしこういう人はある意味で、ある一直線の、ひねくれているように見えながら非常に一本気な人生を送るようにできている人である。この人の葛藤は自己の醜さと...
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自分を磔に

関係というのは不思議なもので、わたし自身が非常にゆっくりして自然にふるまっていられる関係と、わたし自身が硬直して少しもうまくゆかず、なにもかもぎこちなくなってしまう関係というものがある。 そのぎこちなさを生むのはわたし自身であって、自分など...
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女性ホルモン

二日ほど前から、生理日をずらすためにピルを飲みはじめた。おかげでまったく気分がおかしい。エストロゲンが少々多めに配合されているピルがわたしの気分をおかしくし、わたしを落ちこませているが、しかし夜半にふと思いついて、ものを書くために机の前に腰...
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独楽回せ

祖父母が使っていた押し入れに、掛け軸の入った木箱がいくつかある。今日なんとなく開けて中を見ていたら、指先で独楽を回す布袋の絵があり、眺めていてなんだか涙が出てくることだった。 どこのどなたが描いたか知らないが、この無心に独楽を回す布袋様の素...
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龍の玉

MRI検査の結果を聞きに行く。わが腹の中に、直径十センチほどの玉のような筋腫があって、それが一番大きく、触るとわかるのだが、それを見てなぜか龍の玉を思い出した。龍の持つ玉は如意宝珠といって、一説によると竜王の脳みその中にあるそうだが、腹の中...
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菩薩アマテラス

婦人科の関係でMRI検査を受けたのだが、わたしがあのせま苦しい白い機械の中に入っているあいだ、菩薩ともアマテラスともつかぬあの女性がわたしの手を握ってくれていた。彼女はわたしのためにたくさんのことを話してくれ、たくさんの歌を歌ってくれたのだ...
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龍のしっぽ

今日は季節外れの暖かさで、よく晴れていたので散歩に出たが、目の前の雲が天に昇る龍のように、細いひと筋を描いて上へ伸びていた。おまえは世界を飲みこみ、わたしも世界を飲みこむだろうとわたしは龍に向かって云った。おまえの体の外に世界はなく、わたし...
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女神像

先日ふいに遭遇したわたしの内なる女神であるが、彼女のイメージをはっきりとらえて描いている作品があった。John William Godwardなるイギリス人画家の「神殿の門にて(バッカスの女司祭)」という作品であるが、この女性はわたしの女神...
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救済

散歩に出た。空は晴れていた。日差しは鈍く輝いて、地面に降り積もった雪をきらきらと輝かせていた。わたしは陽気に、足どりも軽く出発した。空が晴れ渡っているのを美しく眺め、昨晩降った雪のおかげで山の木々が薄化粧しているのを見ながら、気分よく歩いて...