山伏

わたしは学校の体育館の倉庫にいる。体育館では、体操着を着た生徒たちがめいめいグループに分かれて、お花見のようにシートを敷いて弁当を食べている。わたしはなぜかひとり倉庫でシートを広げて、なんだかむやみに多い荷物の中をまさぐって弁当を探すのだが...

不思議な妹

美しい姉妹がいて、年ごろになった姉はある日、ひとりの男のところへ嫁いでゆく。ものすごい鷲鼻をした、なんだか冷たい目つきの男で、どうも人好きのしない感じである。男は森の中の大きな城に住んでいる。赤いドレスを着た姉は、この城に住みはじめる。 と...

都会のドラゴン

田舎の農夫にふたりの息子がいたが、この農夫は愚鈍な長男を農家のあととりに決めて、次男を都会に出し、よい仕事に就かせようと、彼にすべてを注ぎこむ。農夫には誰でもなることができるが、都会でよい就職先へつけようとなったら、たいへんな猛勉強をさせな...

西の力

わたしは細い入り組んだ商店街を自転車で走っていた。前をひとりの髪の長い女性が同じく自転車で走っていて、わたしはその人を追いかけている。パーマのかかった黒髪をなびかせて、その人は商店街をびゅんびゅん抜けていく。と、道の真ん中でその人が急に自転...

顔のない女

アメリカ人のふたりの男が、互いに納屋に閉じこもって戦っている。彼らは隣人どうしだが、なにか些細なきっかけで不仲になり、やがて憎しみ合うようになり、いまでは貴様が死ぬかおれが死ぬかというような状態である。ふたりの男は、めいめい自分の納屋にライ...

ロージー

ロージーは小さな田舎町に住む女の子だ(10歳くらい)。両親と妹と一緒に暮らしている。ロージーはいつも上機嫌で、鱈が好きで、鱈を食べるのも好きだが、鱈のぬいぐるみをかわいがるのも好きだ。ロージーはちょっと変わった子なので、母親は心配している。...

能力をもつこと

わたしは知り合いの作ったアニメ作品を見ている。王朝期を舞台にした作品らしい。小さな愛らしい子どもが、ある貴族の家にもらわれていくのだが、その子が貴族の家に来てからというもの、その家に怪異ばかり起こる。ものが壊れたり、人が病気になったり、つい...

投資金額

わたしは実家の古い家の二階にある寝室で祖母と話をしている。祖母はとても若い。たぶん60代くらいの時の祖母だ。わたしが小さかったときの祖母である。わたしはたぶん20代だ。大学生かもしれない。 祖母はわたしに、自分はあることに600万円も投資し...

ハチが目覚めさせるもの

夢の中で、わたしは母と実家の物干し台の前にいた。父の意向で、家の周りはみんな芝生で覆われているので、物干し台も青々したビロードのような芝生の中にある。風が吹くたびに、芝生は艶めいて揺れる。草原のなかにいるようだ。 わたしたちのまわりをハチが...

雪女との因縁

ひとりの女が、背中にかごを背負って、峠を越えるために登っていく。長い黒髪を背中でひとつにまとめた女は、百姓女のなりをしているけれども、顔立ちは気品にあふれていて、なにか家柄や由緒のようなものを感じさせる。 女が峠をとぼとぼ歩いていると、ふた...