大がかりな引っ越し

わたしは引っ越しをするらしい。それがずいぶん大がかりな引っ越しらしく、わたしの新居のために工事が必要で、駅に許可をとらなければいけないらしい。だがその工事の準備はもう整っていて、あとは駅に許可をもらうだけでよく、そうすればわたしは無事引っ越しできるらしい。
わたしはその工事現場を見に行くが、あたりは吹雪で、まったくひどい天気である。工事現場にはなにかをとり壊したあとか、あるいはこれからなにかを作る土台になるのかもしれないが、大きな穴を埋めたような跡がある。現場には何人か作業員らしい男たちがいたが、そのうちのひとりが、この人は責任者らしくずいぶん歳をとった白髪の老人だったが、わたしに向かって、もう許可をとる準備はできているという。どうやらみんなして、わたしのために工事できるのがうれしいような雰囲気である。

 許可をとる準備はできているとこの夢の責任者は言ったが、しかしその許可を与える者というのが、エデンの入り口に置かれたケルビムのようなやつで、燃える剣を佩いていて、非常におそろしいのである。この門番はたしかにわたしに引っ越しの許可を与えてくれるが、しかしそのかわりにわたしの目玉を置いてゆけとか、乳房を切り落として置いてゆけとか、魂を置いてけとか、なにかそういうたぐいのおそろしい要求をされるにちがいないことは、なんとなくわかっていた。

 そしてわたしはどうやらそのおそろしい門番との戦いをやりのけたようなのだが、そのへんの顛末をこの記事に書いておいた。