2024-02

死後の船

わたしは自分の死後に乗ることになる船に案内される。それは不思議な六角形の形をしており、黒ずんだ、ニスを塗った木の枠がめぐらされている。その船は灰色の海の上に浮かんでおり、船の中には色とりどりの美しい花が飾られ蒔かれて、なにやらパーティー会場...

堰を切ったように

わたしはなにか特殊組織のようなものに所属していて、任務のために川べりにいる。川面は日差しを受けて輝き、川のほとりには葉を落とした裸の木が立っている。 そこへひとりの背の高い白人男性がやってくる。険しい顔つきや、短く刈りこんだ髪など、軍人ふう...

荒波を進む

わたしは透明な、驚くほど透明な、澄んだ美しい水の中にいる。その水の中は差しこんでくる光で輝き、透き通った青色に澄みわたっている。これ以上に透明な美しい水はないであろうとわたしは思い、しかもその中でわたしは少しも苦しくなく、ごく楽に呼吸ができ...
日記

救済

散歩に出た。空は晴れていた。日差しは鈍く輝いて、地面に降り積もった雪をきらきらと輝かせていた。わたしは陽気に、足どりも軽く出発した。空が晴れ渡っているのを美しく眺め、昨晩降った雪のおかげで山の木々が薄化粧しているのを見ながら、気分よく歩いて...
日記

白鳥の乙女

散歩中、橋の上を通りかかると、そこにおびただしい数の白鳥の羽が落ちていた。数羽の白鳥がなにか死に物狂いの乱闘でもやったというような風情で、わたしはそれを見てすっかり考えこんでしまった。 その直前、わたしはある青年のことを考えていた。その人は...

妊娠している分析家

わたしは分析を受けているのである。分析家は女性だが、わたしの全然知らない、なんだかおっとりした顔の女性である。小学生のときに学校にいた先生に似ていなくもないが、とにかくこのおっとりした分析家を前にして、わたしは自分の夢の話をはじめる。その夢...